http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070920i405.htm?from=navr読売新聞の記事をご紹介します。
違法行為の助長、それとも防犯に有効――?
爆弾の製造法や免許証偽造の仕方などを紹介した
〈犯罪マニュアル本〉をめぐり、
東京都や岡山県が「犯罪を誘発しかねない」として
条例に基づく有害図書に指定し、販売を規制した。
一方で、大阪府などは
「手口を知ることが防犯につながる」と静観の構え。
判断が揺れる自治体を横目に本は若者を中心に人気を呼び、
ベストセラーとなっている。
ペットボトル爆弾は殺虫剤や輪ゴムなどがあれば製造できる。
運転免許証の偽造は5000円以下で可能。
「GEKIDAS(ゲキダス)激裏情報@大事典」
(1980円)には過激な記述が並ぶ。
著者の本堂昌哉さん(35)はインターネットサイトの管理者。
買い取った情報を会員向けに有料配信しており、
そうして集まった情報を本にまとめた。
「爆発物」「のぞき・侵入」などの項目を設け、
警備会社のセキュリティーを無効にする方法なども紹介。
2003年以降に出版した1、2巻が計10万部売れ、
今年6月発売の第3巻も初版1万5000部をほぼ完売したという。
しかし、東京都は6月、
青少年健全育成条例に基づいて有害図書に指定。
18歳未満への販売を禁じ、
書店では一般図書と分離陳列しなければならなくなった。
8月には岡山県も同様に指定。
県の担当者は「子どもが読むと、まねしたくなる内容。
表現の自由以前の問題だ」と指摘する。
一方、大阪府などは「犯罪の手口などを詳細に公開しており、
自衛対策をとるうえで参考になる」と
防犯の視点を重視し、規制する考えはないという。
本堂さんは
「本を参考にして対策をとったパチンコメーカーもあり、
情報をどう扱うかは読者次第。包丁を売る金物屋が悪いとはいえない」
と話し、出版元も「企業にシステムの抜け穴を知らせることになり、
知らない者が損をする情報格差社会の是正にも役立つ」と主張している。